居酒屋の歴史
街中に出ればいたる所に居酒屋を見る時代になり、お酒が大好きな人にとっては嬉しい限りでしょう。
居酒屋によっては、お酒もビールを初め日本酒・焼酎、ウイスキー等様々なバリエーションを揃える店も増えてきました。
また料理も和食に限らずイタリア・スペイン、中華、あるいはフランス料理等、文化圏に拘らない居酒屋も一般的に普及しています。
この様に居酒屋の変遷を見ていると、ふと居酒屋が何時頃から始まったのかを知りたくなる人もいるでしょう。
そこで、居酒屋の歴史を紐解いて見ましょう。
まず飲酒する事自体の最古の記録は、古事記や魏志倭人伝に見る事が出来ます。
しかし居酒屋に近い形で登場するのは、江戸時代と言っても良いかも知れません。
時代劇等で現代の居酒屋と思しき食事処を見る事がありますが、これを居酒屋の初代では無い模様です。
何故なら、今で言う机や椅子が用意されているからです。
最古の居酒屋は酒坏等が乗せられた盆を、直接座敷の上に置いて飲むという至ってシンプルな物で、元禄時代に該当すると考えて良いでしょう。
ちなみにこの時代には既に、現在の居酒屋でも定番メニューが作られています。
例えば、芋の煮ころがし・マグロの刺し身、田楽等が挙げられます。
また憩いの場でもある居酒屋は、この頃には既に定着していました。
日本に居酒屋が登場しビールが飲める様になるのはずっと後で、その切っ掛けは文明開化と言っても過言ではありません。
この時代は一部の裕福層が楽しめる場所でしたが、1970年代初めになると一般的な男性サラリーマンが集える場所となり一気に普及しました。
しかし女性の飲酒が今日日の様に自由になるにはもう少し時間が必要でしたが、チェーン店系居酒屋の台頭により、男性でも女性でも気軽に立ち寄れる居酒屋が繁華街等に次々と登場し始めたのです
居酒屋の進化を握るSNS
最近の若者は昔ながらの居酒屋よりも、お洒落なお店に行く傾向にあります。
これは若者が先に望んだのか、それとも居酒屋の緻密なマーケティング戦略による物なのか分かりませんが、居酒屋に変化が求められている事は間違いない様です。
若者に人気のある居酒屋は外装や内装も実に洒落ているばかりでは無く、出される料理も工夫が凝らされている物が目に付きます。
その原因の一つは、SNSにあると考えて良いでしょう。
現在では出掛けたお店の外観から、細々した料理の写真まで隈なく撮影した物がアップロードされ多くの人に周知されます。
そして美味しさの評価も周知されるのですから、居酒屋の経営者は手を抜く訳には行きません。
SNSに対して良いイメージを持たない人がいるかも知れませんが、これは居酒屋にとっても利用者にとってもメリットがあると言って良いでしょう。